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8月27,28日の両日、東京西五反田のTOCで全日本婦人子供服工業組合連合会主催の
「アパレル・ソリューション・フェア」 が開催された。これはアパレル業界向けに開発された各種アプリケーションを訴求する展示会である。出展者には富士通や日立製作所などの大手ベンダーも含まれるが、CADシステムのベンダーと、特定分野に的を絞った中小ベンダーの比率の多いのが特徴的であった。
このフェアを見たある大手アパレルメーカーのスタッフは、「これまで、補助金で開発された大規模のシステムしか知らなかったが、世の中には、生産・在庫管理、物流管理などで、本当に現場のワークフローに密着した、痒いところに手の届くようなアプリケーションがあるのだということを知った。このようなシステムなら、今すぐにでも導入したいと思ったが、社内のシステム部門から反論が出るだろう。それが問題だ」
と語った。
この見解は、現在のアパレル業界のIT化の問題を見事に言い表している。以下に箇条書きにしてみよう。
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1. |
単機能の軽いシステムは、本来は中小アパレル企業向けに開発されているのだが、大手アパレルでなければその価値を認識できない。 |
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2. |
大手システムベンダーの開発したソフトは、確かに機能満載だが、実際の現場の目から見ると、中小ベンダーの提案の方が魅力的である。 |
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3. |
単機能の軽いシステムは、各現場にとっては非常に使い勝手がいいが、社内全体の基幹システムとの連携を考えると採用しづらい。 |
最初に挙げた中小企業向けのシステムの真価が、本来の対象である中小企業には理解されにくいというのは、致命的な問題である。現状の中小企業は、それだけIT化に向けた体制が整っていないのである。
過去において多くのアプリケーションソフトが開発されているにも関わらず、なぜ普及しないのかという議論があるが、その理由はかんたんである。中小企業のスタッフは、ITの有効性を理解していないのである。理解するためには、それだけの人材がいる。要するに人材不足か、あるいは人材がいたとしても、社内で有効に登用されていないのである。こうした構造が、中小アパレルを中心としたパイプライン全般に存在するので、業界としての
IT化のインセンティブが希薄なのである。
2番目の問題も重要である。いかにも機能満載で有効そうにみえるシステムが、実は使いづらいというのでは普及に結びつかない。これは、開発側が現場のワークフローを図式的にのみ理解して、実際に起こりうる詳細的な問題を無視しているからである。要するに現場を知らない人間がシステムを開発しているのが問題なのだ。中小ベンダーのシステムが使いやすいのは、現場を熟知した人間が、必要に迫られて開発しているからである。
しかしながら、各現場で導入したシステムが、社内の基幹システムと連動しないは問題である。もともとは中小アパレル向けに開発されているので、大規模な基幹システムの一環として動作することは想定されていない。しかし、こうしたシステムが最初から業界標準をベースとして開発されていれば、こうした問題は生じないだろう。
今後は、単機能システムも業界標準をベースとして、その上で現場密着の機能を持ったものとして開発されるべきだろう。
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